ようこそ!あなたは
  
  人目のお客様です。 忍者ブログ
ここは青森裕と結城偈斗の2代目合同ブログです                                                                                                                                                                         各投稿のタイトル部分をクリックすると、コメントを含む全文を表示します(投稿ごと)。
[392] [391] [390] [389] [388] [387] [386] [385] [384] [383] [382

emoji今回取り上げるのは、設立後間もないアニメ制作会社「竜の子プロダクション」を一躍有名にした作品、「マッハGoGoGo」、そのオープニング主題歌である『マッハ・ゴー・ゴー・ゴー』だ。
 同社製作の第1作「宇宙エース」が、当時の他社作品でも主流だったように、シンプルなディフォルメされた作画のタッチだったのに対し、本作「マッハGoGoGo」は、リアルなタッチとなっている。これは原作者・吉田竜夫の作画タッチを可能な限りアニメーションで表現しようとした結果だろう。さらに言えば、リアルなタッチで勝負したいという彼の情熱も感じられる。
 本放送が開始されたのは、1967年。まだアニメ界がモノクロ主流だった時代に、まだ若いアニメ制作会社が、設立2作目にしてカラー作品として本作を作り上げた、その意義は大きいと個人的には感じている。
 「マッハ~」は元々は、吉田竜夫の「パイロットA」と、九里一平(吉田竜夫の末弟)の「マッハ三四郎」の二作品の漫画が原案で、それを一本に融合させて作られたという経緯がある。
 他のスタッフには総監督・笹川ひろし、美術監督(デザイナー)・中村光毅など、以後長年にわたり竜の子を背負って立つ面々が名を連ねている。
 が、メインスタッフは誰一人として運転免許を持っていなかった、という珍エピソードが残されている。自動車レースのアニメーションなのに(笑)。
 音楽を担当したのは、越部信義。アニメ番組の主題歌や、現代童謡の作編曲家として活躍していた彼が、初めてアニメの劇伴を担当した作品となっている。
 出演声優には、主人公・三船剛役に、この後、ガッチャマンやテッカマンなどの竜の子作品の主人公を演じることとなる森功至こと、田中雪弥がいる。そして、謎のレーサー・覆面レーサーX(その正体は行方不明の剛の兄・研一)は、愛川欽也が演じている(氏曰く「唯一の2枚目」だそうな)。
 1997年にはリメイクされ、実物大のマッハ号が作られるなどした。
 日本では言わずもがな、アメリカでも「Speed Racer」なるタイトルで放映され大ヒットを飛ばした。さらに2006年にはアメリカで実写映画化され、日本に逆輸入される形で公開された(邦題は「スピード・レーサー」)。本作は、紛れもなく、竜の子プロダクションの代表作のひとつである。

 作品自体の解説はこれくらいにして、歌の話には入ろう。
 作詞を担当したのは、原作者の吉田竜夫(補作詞は伊藤アキラ)だが、彼が作詞を担当した歌は非常に少なく、レアである。その点からも、氏の力の入りようが窺い知れる。
 作編曲は、劇伴と同じく越部信義。ボーカルを担当したのは、前回取り上げた『黄金バット』と同じく、男性コーラスグループである、ボーカル・ショップ。
 この布陣で録音され、朝日ソノラマからフォノシートでリリースされた物がオリジナル版だが、当然のごとく、カバー版も存在する。その代表が、日本コロムビアからリリースされた物で、歌唱を担当しているのは、「水戸黄門」のうっかり八兵衛役でおなじみの高橋元太郎。
 彼は役者であると同時に歌手でもあった。と言うより、本来は歌手。後にTV番組「進撃うたえもん」に出演、当時と変わらぬ歌声を披露している。
 また、こういったジャンルでは、1985年の特撮作品「兄弟拳バイクロッサー」の正副主題歌を歌唱も担当している。
 ちなみに、本作放映当時、二子玉川園でのイベントが行われ、高橋が司会者兼任で出演したときのこと。彼が会場の子どもたちに向かって「みんな見てるかーっ?」と煽ったところ、最前列でチョロチョロと走り回っていた子どもが、「みんな見てねーよ!」とタイミングよく叫んだそうだ。これは、総監督の笹川の回想だが、その時彼は「その子をとっつかまえて、お尻ペンペンしたい気持ちに襲われた」とも書き記している(笹川ひろし著「ぶたもおだてりゃ木にのぼる」より)。
 上記のように、本曲が最初に音盤としてリリースされたのは、朝日ソノラマのフォノシート、通称ソノシートである。ゆえに、当然のことながら、これがオリジナル版になって然るべきなのだが、そうではないとする向きもある。
 一部では「ボーカル・ショップ版はカバーである」「オリジナルは原版が消失してしまっている」と解釈出来るような文言が残されているが、これはテレビサイズとソノシート版との歌い方や演奏が違っているということに起因しているようである。
 しかし、それを言ってしまうと、「(旧)ルパン三世」の主題歌は、テレビ版とソノシート版(レコード版を含む)でほとんど別の曲と言っていいほどに大きな差がある(テンポも違うアレンジも違う歌いまわしも違うのである)。だが、レコード版をオリジナルの主題歌ではなくカバー版だと言う者は皆無だろう。やはり、現在も流通し、認識されているソノシート版をオリジナルとして差し支えないと筆者は考えるのだが、読者諸君はどう感じるだろうか?
 1997年のリメイク版でもこの歌が2代目の主題歌としてリメイクされて採用されているが、3番の歌詞が追加されている(当該部分の作詞は、九里一平が担当している)。
 本曲も、他の有名アニメソングと同じように、CMソングに流用されることがある。
 1992年に作られた、ポッカの缶コーヒーのCMでは、柴田恭平が軽快に動き回る画のバックに「♪ポッカ・ゴー・ゴー・ゴー」と流されていたし、近年でも、JAバンクのCMで「♪バンクJA、バンクJA、バンクJAバーンク」と歌われていた。
 こういう使われ方をする度にいつも思うことだが、アニメソングというのは、作品の主題歌というだけではない、もっと深い意味のあるジャンルであり、自分がそのジャンルのファンとして存在していることが、少し誇らしい。それぐらいの粋がり方は許されるのではないだろうか?

 では漸くだが、ここで見て、聴いてもらおう。『マッハ・ゴー・ゴー・ゴー』(ニコニコ動画より)

マッハ Go Go Go ミュージックファイル Round-2

↑オリジナル版が収録されているCDはいくつかあるが、「マッハGoGoGo」としてのCDなら、現時点ではこれが最も容易に入手可能なCDだろう。他に劇伴と、英語版主題歌も収録されている。

 今回は作品自体のことも歌曲のことも結構みっちり書いてしまった。長い間更新しなかったのには、こういうことが目に見えていたから、と言うのが理由のひとつでもあるということを白状しておこう。
 次回は、キラリと光る涼しい目をした赤い影にご登場いただこうか(予定)。

【歌曲データ】
マッハ・ゴー・ゴー・ゴー
作詞:吉田竜夫 補作詞:伊藤アキラ 作編曲:越部信義 歌:ボーカル・ショップ
初出:ソノシート『少年スピード王 マッハGoGoGo』(発売:朝日ソノラマ 品番:M-82)

【放映データ】
マッハGoGoGo
原作:吉田竜夫
1967年4月2日~1968年3月31日 全52話
制作:竜の子プロダクション 放送局:フジテレビ系列
出演
 三船剛:田中雪弥(現・森功至) 覆面レーサーX:愛川欽也 志村ミチ:松尾佳子、杉田郁子、野村道子 三船大介:大宮悌二 他

※敬称は略させていただきました。ご了承ください。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
おぉ~、なんと!
うっかり八兵衛の高橋元太郎さんがアニソンのカバー歌っていたとは知りませんでした。
昔はアニメのカバーは避ける俳優さんも結構いたという話を聞いた事ありますが、
それだけマッハGO GO GOの人気と影響力って大きかったんでしょうね。
今はアニメのテーマソングを多くの歌手やグループが参加制作しますし、
そういう部分でも時代の変化を感じますし、嬉しい部分ですね。

そういえばマッハ号を見るとついつい連想するのが、
ランボルギーニのエゴイスタ。

ttp://jp.autoblog.com/2013/05/13/lamborghini-egoista-unveiled/

最初見た時に、「え?マッハ号!?」って思いましたし、
ネットを見てみるとそう思った人は結構大勢いたようです。
「もしかしてマッハ号が参考になってたりして・・・」とか、
私もつい思ってしまいました。(^_^;;
もしそうだとしたら面白いですけど、もちろん偶然でしょうね。
でも結構似てますよね。
ピカイア URL 2015/11/28(Sat)00:33:02 編集
Re:おぉ~、なんと!
ピカイアさんへ

>ランボルギーニのエゴイスタ。

おお、確かに。私は車には詳しくない(ランボルギーニってカウンタックとミウラくらいしか知らない)ので初めて知りましたが、フロント部分のM状が少しマッハ号を彷彿とさせますね。リンク先のブログでもマッハ号に触れていてなんとも(^^;)
俳優(兼歌手、またはその逆)がこのジャンルの歌をカバーしていた例としては、そのうち取り上げます「帰ってきたウルトラマン」の本編未使用の挿入歌『MATチームの歌』の西田敏行さんとかも有名ですね。「帰ってきた~」の頃は、子門さんや水木さんがようやくアニメ歌手として売り始めたころで、「マッハ~」の時代を過ぎても、まだまだ「売れない俳優がアルバイトで歌う」という時代だったんですね。
【2015/11/28 13:41】
カテゴリー
青森裕としてのブログ、結城偈斗としてのブログ、2人兼用のブログ、アニソン特ソン語り、その他の結城偈斗のオタクな話題、などなど、色々取り揃えています。カテゴリー別に見ると変わった見方が出来るかも?
プロフィール
名前
青森裕(結城偈斗)
HP:
性別
男性
職業
声優とか声の仕事をやってて、物書きでもあるけど、実質は…
仕事歴
※現在でも確認可能なもののみ挙げています。

声の仕事

○映画『カリーナの林檎~チェルノブイリの森(日本語吹き替え版)』(カリーナの父役)
DVD発売中(カリーナの林檎~チェルノブイリの森~(メモリアルエディション) 発売元:カリーナプロジェクト 販売元:ビクターエンタテインメント)

○PSP用ゲームソフト『ましろ色シンフォニー *mutsu-no-hana』(発売元:COMFORT)

顔出しの仕事
○約三十の嘘(映画・エキストラ ※DVD発売中)


ライティングの仕事
○モバイルゲーム(iモード)『女子社員恋愛も~る(元タイトル「シックスガール」』シナリオ(共同執筆)


ダンガンロンパ同人誌『DANGANRONPA THE EXPRESSION』(解説等執筆)
※既に放映や配信が終了したものは、下記リンクの「BLUE FOREST」や「BLUE FOREST MARK-2」をご覧下さい。
カレンダー
11 2018/12 01
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新コメント
[09/27 ピカイア]
[06/08 ピカイア]
[04/07 ピカイア]
[04/07 ピカイア]
[01/05 ピカイア]
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
最古記事
忍者ブログ [PR]